猫を飼いたいけれど、「どの種類が初心者に向いているの?」「飼いやすい猫ってどんな特徴があるの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
猫は犬と異なり散歩の必要がなく、室内での飼育がしやすいことから、忙しい現代人にも人気が高いペットです。しかし、猫の種類によっては性格や健康面の特徴、被毛の長さなどに差があり、初心者が安易に選ぶと、お手入れや飼育方法に戸惑ってしまうこともあります。
本記事では、初心者でも飼いやすい猫の種類や、その選び方のポイント、猫を飼育するうえで注意すべきことを分かりやすく解説します。猫との生活をスタートしたい方や、自分に合った猫種を探している方はぜひ参考にしてください。
初心者向けの猫を選ぶポイント
猫種を選ぶときは、「初心者に飼いやすい」要素をいくつかチェックすることが大切です。以下では、主に着目すべき3つのポイントを紹介します。
性格の穏やかさ
猫の性格は個体差が大きいものの、猫種による傾向もあります。初心者には、攻撃性が低く、比較的人懐っこい猫がおすすめです。初めての飼育であるほど、猫との信頼関係を築きやすい性格の穏やかな猫ほど、スムーズなコミュニケーションを取りやすくなります。
また、活動量の多すぎる猫種や、独立心が強くあまり触られるのを好まない猫種だと、飼い主が戸惑う可能性もあります。性格が穏やかで、飼い主とのスキンシップを受け入れてくれる猫であれば、トラブルも少なく済むでしょう。
お手入れのしやすさ
猫を飼ううえで意外と見落としがちなポイントが「お手入れのしやすさ」です。猫によっては、長毛種の場合こまめなブラッシングやシャンプーが必要になることがあります。毛が絡まりやすく、定期的にトリミングが必要なケースもあります。慣れていないと、そのお手入れだけで苦労し、猫にもストレスがかかるかもしれません。
一方、短毛種であれば、普段のブラッシングや掃除が比較的簡単。抜け毛の量も長毛種ほど多くはないため、部屋の掃除に手間がかからず、初心者でも扱いやすいでしょう。特にマンションやアパートなど、比較的狭い空間での飼育を考えている方は、抜け毛の量が少ない猫種を選ぶことも大切です。
健康管理のしやすさ
猫種によっては、特定の遺伝性疾患を抱えやすかったり、呼吸器や関節などに疾患が出やすい傾向を持つ場合があります。こうした遺伝性の病気を持ちやすい猫を飼う場合、病院代や定期検診の頻度が多くなることがあるため、飼育コストが高くなりやすいでしょう。初心者の方には、体が丈夫で遺伝病のリスクが比較的少なく、病院通いの負担が少ない猫種を選ぶと安心です。
もちろん、「絶対に病気にならない」猫は存在しませんが、一般的に遺伝的な疾患が少ないと言われる猫種や、健康面で安定している猫種を選ぶことで、飼育に伴う不安要素を減らすことができます。
初心者におすすめの猫の種類
ここからは、初心者でも比較的飼いやすいとされる猫種を5種類ご紹介します。それぞれの特徴を理解し、自分の生活スタイルや飼育環境に合った猫種を選ぶ参考にしてみてください。
アメリカンショートヘア
- 特徴: 銀色の縞模様が美しい印象的な見た目で知られています。短毛種なので抜け毛やお手入れが比較的ラクで、家の掃除も負担になりにくいでしょう。
- 性格: 陽気で活発ですが、過度に騒がしくはなく、人懐っこい反面、独立心もほどよくあります。攻撃性が低いため、子どもがいる家庭でも飼いやすいと人気です。
- 健康面: 比較的遺伝的疾患が少なく、頑丈な体つきをしているため、初心者でも安心して飼える猫種の一つです。

スコティッシュフォールド
- 特徴: 丸顔と折れ耳が最大のチャームポイント。折れ耳でなく立ち耳の場合もスコティッシュフォールドと呼ばれるなど、個体差が大きいのも特徴です。被毛は短毛から長毛までさまざまで、色合いも豊富に存在します。
- 性格: 穏やかで甘えん坊な性格が多いとされ、飼い主と一緒にいる時間を好むことが多いです。一方で、過剰な抱っこを嫌がる子もいるため、最初は猫の反応を見ながら触れ合いましょう。
- 健康面: 遺伝性の骨や関節の疾患(骨軟骨異形成症など)を発症しやすい傾向があります。折れ耳の可愛らしさに惹かれて飼い始めたものの、治療費がかさむ例もあります。初心者の方は、よく健康状態を確認し、信頼できるブリーダーや保護施設から迎えることが大切です。

ラグドール
- 特徴: ぬいぐるみのようにフワフワした被毛とブルーの瞳が魅力的です。抱っこされるとくったりと力を抜く傾向があることから、「ラグドール(ぬいぐるみ)」と呼ばれるようになったと言われています。
- 性格: 非常に温厚で、人間を警戒することが少なく、抱っこやスキンシップを好む子が多いです。猫を触り慣れていない初心者でも、コミュニケーションを取りやすいと評判です。
- 健康面: 遺伝的疾患は少ないですが、長毛種のため被毛のケアが必須。ブラッシングをサボると毛玉ができやすいため、毎日少しずつグルーミングをしてあげる必要があります。

ロシアンブルー
- 特徴: 光沢のあるブルーグレーの短毛が特徴で、気品ある雰囲気が人気を集めています。被毛がダブルコートでしっかりしており、抜け毛が極端に多いわけではありません。
- 性格: 物静かでおとなしい性格とされ、飼い主には深い愛情を示す反面、初対面の人にはやや警戒することがあります。ただし、過度に神経質というわけではなく、慣れてしまえば甘えん坊な一面を見せることも。
- 健康面: 大きな遺伝的疾患は報告が少なく、短毛種のため被毛ケアも容易。アレルギーの原因である唾液中の特定タンパク質が他の猫より少なめという説もあり、猫アレルギーが軽度の方でも飼育しやすいとされます(※個人差あり)。

ブリティッシュショートヘア
- 特徴: 厚みのある体格と丸みを帯びた顔、柔らかそうな被毛が愛らしい印象を与えます。抜け毛はそれなりにありますが、短毛種なのでお手入れが比較的楽です。
- 性格: 温厚で落ち着きがあり、あまり騒がないタイプが多いです。無理に構われることを嫌がる場合もありますが、その分ストレスを溜めにくいと言われています。
- 健康面: 骨太でがっしりした体格が特徴なため、病気にも比較的強い傾向があります。ただし、太りやすい体質でもあるため、食事管理には注意が必要です。

猫を飼う際に注意すべきこと
猫種を選ぶ際に大切なポイントを押さえたら、次は具体的な飼育環境や健康管理の方法について知っておきましょう。猫が快適に過ごせるように、飼い主として準備すべきことは意外と多いものです。
必要な準備と環境づくり
- トイレと爪とぎ: 猫用トイレは頭数+1個あると安心と言われますが、初心者であればまず1つ用意して様子を見ましょう。また、爪とぎは複数箇所に置いておくと、家具や壁の被害を減らせます。
- キャットタワーや隠れ場所: 猫は高いところを好む習性があるため、キャットタワーや棚の上などを安全に移動できるよう工夫するとストレスを軽減できます。また、狭い場所で落ち着きたいときのために、キャリーや段ボール箱など隠れられるスペースも用意しておくとよいでしょう。
- 安全対策: マンションやアパートの高層階に住んでいる場合、窓やベランダからの転落事故に注意が必要です。窓に猫用の網戸ロックを取り付けるなど、安全対策を講じましょう。
健康管理と定期検診
- ワクチン接種: 猫風邪や猫白血病ウイルスなどの病気を予防するために、子猫のうちから適切なワクチン接種スケジュールを守りましょう。
- 不妊去勢手術: 一般的に生後6か月前後で行うことが多いです。望まない妊娠や発情期のストレス、病気のリスクを軽減するためにも、獣医と相談して早めに実施することがおすすめです。
- 定期検診: 年に1回程度、健康診断を受けると病気の早期発見につながります。特に、口腔内トラブルや肥満、腎臓病などは初期症状が出にくい場合があるので、定期的にチェックしてもらいましょう。
食事と運動のバランス
- 適切なフードの選択: 猫用フードは年齢や体調に合わせたものを選ぶことが大切です。子猫用、成猫用、シニア用、体重管理用など、目的別に種類が豊富なので、獣医やペットショップのスタッフに相談すると安心です。
- 食事の回数と量: 基本的には子猫は1日に複数回、成猫は1日に2回程度の食事が目安ですが、ライフスタイルや猫種によっても変わります。肥満予防のため、1日分の適量をしっかり測って与えるようにしましょう。
- 遊びによる運動不足解消: キャットタワーやおもちゃでの遊びは、猫が運動不足やストレスを感じないために重要です。特に室内飼いの猫は運動量が不足しやすいので、1日に10~15分程度でもよいので、追いかけっこができるおもちゃなどで遊ぶ時間を確保しましょう。
よくある質問(FAQ)
一人暮らしでも猫は飼える?
はい、一人暮らしでも猫を飼うことは可能です。ただし、長時間家を空けることが多い場合、寂しがり屋の猫種を選ぶとストレスを溜める可能性があります。留守番中の退屈を紛らわせるために、窓際にキャットウォークを設置したり、自動給餌器や給水器を導入したりするなどの工夫が必要です。
また、一人暮らしの場合は突然の体調不良や出張などに備え、信頼できる家族や友人、ペットシッターサービスを利用できる体制を整えておくと安心です。
初心者に向かない猫種は?
活発すぎる猫種や、特定の遺伝病を持ちやすい猫種は初心者にはややハードルが高い傾向があります。例えば、ベンガルは運動量が非常に多く、広いスペースや豊富な遊び道具がないとストレスを溜めやすいです。メインクーンは体が大きく長毛種なので、お手入れや食事量も多く、初心者には負担が大きいかもしれません。
また、性格の個体差が大きい猫種も、初心者には飼育しにくい場合があります。猫種だけでなく、ブリーダーや譲渡先からの情報をしっかり確認し、性格を見極めたうえで迎えるとよいでしょう。
猫アレルギーがある場合の対策は?
猫アレルギーの原因物質は、主に猫の唾液や皮脂に含まれるタンパク質です。アレルギー体質の方は、事前に医師の診断を受け、症状の重さを理解してから飼育を検討しましょう。
- こまめな掃除: カーペットやラグなどはダニや抜け毛が溜まりやすいため、フローリングや掃除のしやすい素材のものを選ぶとよいでしょう。
- 空気清浄機の活用: フィルター機能が優れた空気清浄機を使うと、花粉やホコリ、アレルゲン物質を減らす効果が期待できます。
- アレルギーが出にくいとされる猫種: ロシアンブルーやバリニーズ、サイベリアンなどは、アレルギーが比較的出にくいと一部で言われています(個人差があるため、完全ではありません)。実際に触れ合ってみて反応を確認すると安心です。
まとめ
初心者が猫を飼う際には、性格の穏やかさやお手入れのしやすさ、健康管理のしやすさを考慮して猫種を選ぶことが大切です。
また、猫を飼う前に準備するべき環境づくりや健康管理のポイント、食事と運動のバランスを押さえておけば、猫との暮らしをより快適にスタートできます。飼育を始めてからも、定期的に獣医師の検診を受ける、遊びやコミュニケーションを欠かさないといった日々のケアが重要です。
可愛らしい見た目や甘えん坊な仕草に惹かれて猫を迎えることは、とても幸せなことですが、それに伴う責任も決して軽くはありません。
初心者の方は、まずは「自分の生活ペースに合った猫種を選ぶこと」と「必要な飼育環境を整えること」をしっかり意識しておきましょう。
コメント